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ツカエル「『頭がいい人』と言われる文章の書き方」

「頭がいい人」と言われる文章の書き方──文章のうまい、ヘタはここで差がつく! (KAWADE夢新書)「頭がいい人」と言われる文章の書き方──文章のうまい、ヘタはここで差がつく! (KAWADE夢新書)
小泉十三と日本語倶楽部

河出書房新社 2005-03-23
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文章の書き方が、ポイントを絞って具体的に纏められている。

これまでに沢山の文章読本が出版されているため、最近のこの手の本は、筆者の特別な切り口に重点を置かれ論じられる。例えば、鷲田小彌太の「常識力で書く小論文」では、従来のステレオタイプの「常識」とは異なるより深いコモンセンスに基づく新しい常識力による文章術を提案した。齋藤孝の「読み上手 書き上手」は文章術を鍛えるには実は読書術を鍛えるべきという主張がある。一方本書は、筆者の特別な主張よりも、実用的に使えるように多くのポイントが具体的に示されている。その点で、読んで新鮮さはないが、ツカエル文章読本だ。

・小説家は書いている時間より、読んでいる時間の方が長い
自分の文章の校正に、納得いくまで時間をかけろということ。時間がないときは大変な作業だが、これによって文章上達が加速される。

・3割長く書いて、ばっさり刈り込む
上の小説家の例と同じく「推敲とは文章を削ることなり」ということ。

・あえてカタカナにすることでイメージが変わる。
たとえば「センセイ」となると、もはやそこには先生への尊敬がなくなる。いかにもニセモノという響があり、威張っている人をからかう感じがでる。

・感情は事実を描写して表現する
「悲しみ」を表現するのに、「悲しかった」とは書かない。これは文章記述が簡単に済むため、ついついやってしまいがちである。何かの感想を書くときに「興味深かった」「面白かった」「驚いた」などは、頻繁に目にする言葉だ。これがあると、文章の個性が沈み読んでつまらないものになる。結局文章とは、個人が持った特有の感情の説明であるから、単純な喜怒哀楽の感情表現では表現したことにはならない。何が面白いのか、どうして興味深いのか事実の観察眼を鍛え表現する。

・テーマを決めて日記を書け
スポーツと同じで、参考書を読んでも実際やらなければ上達することはない。とにかく毎日書き、良い文章を書きたいという気持ちをもち推敲すること。これが文章上達の王道である。書くネタがないときに書くからこそ、事実の観察が鍛えられる。

お勧め文章読本のまとめはこちら
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ロシア人キノコ取りが解く「100年の難問はなぜ解けたのか」

NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

日本放送出版協会 2008-06
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ミレニアム懸賞問題「ポアンカレ予想」を解いたのはロシア人のキノコ取り。

ミレニアム懸賞問題とは、クレイ数学研究所が2000年に100万ドルの懸賞金をかけた次の7つの問題だ。

1.P≠NP予想
2.ホッジ予想
3.ポアンカレ予想
4.リーマン予想
5.ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題
6.ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ
7.バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想

4のリーマン予想は先日NHKスペシャルで特集をやっていたが、「ゼータ関数の自明でない零点はすべて実数が1/2の直線状に存在する」というものだ。これが証明されると一見ランダムな並びと思われる素数に、実は規則性があるということになるらしい。

6のナビエストークスは流体の運動方程式で、2階の非線形偏微分方程式だ。流体の運動を表す本式が解けないがために、流体力学の計算は厄介なものとなっている。流体を簡単なモデルとして近似化するか、最近ではスパコンを使って直接数値シミュレーション(DNS)で解こうという試みが行われている。もしナビエストークス方程式を解く事ができれば、流体の運動方程式は明なものとなり、流体力学は凄まじい進歩を遂げるに違いない。一方仕方のないことだが、それと同時にこれまで行われてきたモデル化やDNSは廃れていくだろう。流体が専門ではないが,工学系なのでこの問題が一番身近である。

今回取り上げられたの「ポアンカレ予想」だ。内容そのものが難しいのだが
「単連結な三次元多様体は、三次元球面に同相である」
という予想だ。単語が難しいが、
・単連結=その表面にロープをかけたときに必ず回収できる
・三次元多様体=四次元空間の表面
・三次元球面=丸い四次元空間の表面
・同相=同じ
と読み替えて欲しい。

そしてこの問題が解けると、もしロープ片端を出発点に固定し、他端を結んだロケットが宇宙を一周して戻ってきた時、ロープが回収できれば、宇宙は球形であるといえるのだ。

結局ミレニアム懸賞問題の中、このポアンカレ予想だけが唯一解かれた。勿論、突然解かれた訳でなく、それこそ100年の間をかけn次元に一般化され、nが5以上、N=4のときと少しずつ証明されていった。ポアンカレ予想であるn=3を証明したのはロシア人数学者グリゴリー・ペレルマンである。そしてこれがかなりの変人。髭面で、フィールズ賞受賞を断り、今ではロシアでキノコ取りに励んでいるらしい。100年の難問を解いたのはやはり只者じゃない。これ以外にも沢山の逸話があり、人生の全てを費やさなければ到達できない頂点であったことを強く感じさせる。

ポアンカレ予想証明は次の3つの論文からなる。論文はarxivで発表されており、誰でも無料で読むことが出来る。

The entropy formula for the Ricci flow and its geometric applications, 2002
Ricci flow with surgery on three-manifolds, 2003
Finite extinction time for the solutions to the Ricci flow on certain three-manifolds, 2003


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数学ガール/ゲーデルの不完全性定理

数学ガール/ゲーデルの不完全性定理数学ガール/ゲーデルの不完全性定理

ソフトバンククリエイティブ 2009-10-27
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0.9999...はちょうど1に等しいなんて、誰もが「え?」となるはずだ。

僕、テトラちゃんとミルカさんの3人の高校生と、妹ユーリによって「ゲーデルの不完全性定理」まで説明される。本書は「数学ガール」シリーズ3作目にあたるが、読んだのはこれが初めて。

ゲーデルの不完全性定理とあるが、いきなりここから入っていくのではなく、高校生以上なら誰でも理解できるように、自己言及のパラドックスとペアノの公理から入っていく。自己言及のパラドックスは次のようなもので頭もグルグル回ってしまう。

「私は嘘つきである」と私は言った。

扱う内容はさらに極限、イプシロン・デルタ論法、ヒルベルト計画に及び、最終的にゲーデルにたどり着く長旅だ。

読む前はタイトルとその評判から、物語重視で数学は脇役かなと想像していた。確かに読み物の形式をとっているが、軽んじてはいけない。内容は立派な数学である。ただ、普通の教科書なら数ページ読み進めるのに苦労するであろう箇所が、テトラちゃんが先に躓いて、ミルカさんが説明してくれるので、随分助けられる。

今まで分かってたつもりの極限や自然数が、改めて公理から再定義されていく。大学教養課程で数学を取った人なら、あーそういえばやったぞと思い出すだろう。高校の数学と大学の数学の大きな違いは、高校数学ではそれが簡単に図で描けるほど具体的であることだ。ベクトルは3次元までだし、微分は傾き、積分は面積と教わる。図で示されたら確かに理解できる。極限も、ある値に漸近するとグラフで理解できれば問題ない。

大学の数学になると、とたんに厳密であり抽象的になる。多くの学生は初めのイプシロン・デルタ論法とn次元に拡張された線形代数でやられてしまう。さらに工学系だと偏微分方程式はどっさり出てくるが、これら極限の話は何の役に立つのかいまいち分からない。ただ実学として不要かもしれないが、抽象的概念がつかめると面白いし、なんだか数学の階段を一つ上がった気持ちで、見え方が変わる。

大学数学に対する心の準備が出来ていないと、このギャップは想像以上だ。そう考えると本書は大学に入る直前に読むのが一番良いと思う。大学数学という抽象世界への準備とその面白さへの好奇心を同時に満たしてくれる。勿論大学を卒業してもなお好奇心旺盛な方にとっても、その欲求に余りある内容だ。

本書の説明はとても丁寧なので、高校までの数学の知識があれば、第9章までは読み進められると思う。ただ最後第10章のゲーデルはとたんに難しく理解できなかった。とにかく出てくる定義の数が多すぎる。ただ今回はゲーデル不完全性定理の香りが嗅げただけでも、何か偉大な作品に触れたようでとても気分がよい。次回どこかでゲーデルに出会ったら、さらに一歩理解を進めたい。


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日本経済のリスクシナリオ 新たな危機にどう立ち向かうのか

日本経済のリスクシナリオ―新たな危機にどう立ち向かうか日本経済のリスクシナリオ―新たな危機にどう立ち向かうか

日本経済新聞社 2004-09
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日本経済のリスクシナリオはイギリス病と比較できます。

1960年から70年にかけて、イギリスでは国家が国民に最低限の住宅、医療、教育、社会福祉を保障しようという福祉国家を目指しました。

これにより、
・所得税は非常に強い累進課税。最高税率は83%に及ぶ
・不労所得の最高税率は98%
・水道、電力、石炭、ガス、鉄鋼、鉄道の民営化
が行われたのです。

その結果、国民の政府依存を高め財政膨張を招きました。最も大きい問題は勤労意欲をなくしてしまったことです。これは社会主義国が低迷していったことに似ているでしょう。今の日本はどうでしょうか。高所得者から低所得者への所得配分が強くなっていることに加え、民営化の流れもよどみ始めています。高齢者・弱者に優しいという言葉は聞こえが良いかもしれませんが、結果として経済の低迷を招き自分を苦しめます。

当時のイギリスは、今の日本と全く同じ状況とはいえませんが、イギリス病の解決法は参考にしなければならないでしょう。鉄の女サッチャー内閣によって推し進められた民営化、税制改革、規制緩和です。累進課税を弱め、最終的には皆同じ税率となる人頭税まで提案されました。サッチャーはこう言います「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」。


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中国株投資の王道 ウォール街から万里の長城へ

中国株投資の王道中国株投資の王道

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「中国株に乗らない手はない」バートン・マルキール

「ウォール街のランダム・ウォーカー」で有名なバートン・マルキールによる2008年出版の中国投資の解説書です。

ブルインチャイナのジムロジャーズ、ペトロチャイナを一時大量保有したウォーレンバフェット、そしてマルキールと大御所が中国の将来に対して超強気なのです。マルキールはリスク低減のため、分散投資されたポートフォリオに中国株を取り込む事を強く勧めています。

これまでにマルキールは、効率的株式市場において株価は瞬時に情報を織り込むため、常に適切な株価を示し、ランダムな動きをするとと説きました。そこではファンドマネージャーの才能により常に高いパフォーマンスをたたき出すことは不可能であり、結果コストの低いインデックスファンドが優位となります。

これによれば、もし中国が効率的市場となっていれば、どんなに有望であっても、その期待経済成長率は株式市場に既に織り込まれているかも知れません。しかしながらマルキールは2008年の段階では、市場によってはまだまだ効率的とは言えず、株価が割安であると述べています。投資の面ではきわめて保守的な人かと思っていましたが、中国に対しては大きくブルの立場を取っているのには驚きました。本書の中でも金メダル指数やスカート丈指数なども触れられており、ランダムウォーカーとあわせて読むと、市場の効率性の判断が重要であることが分かります。

本書の特徴は特にマクロな視点から中国株投資について解説しています。例えば、毛沢東による文化大革命による社会主義化から、小平による資本主義の導入への遷移について丁寧に説明されているのです。現在の中国は半官半民の株式会社を多く抱えた計画経済モデルと市場経済モデルの混合であり、中国独特の社会主義経済を築いています。一方で日本を凌ぐ資本主義経済を構築しており、10%弱という高いGDP成長率を保ち、既に日本を凌ぎ世界2位のGDPとなったとも報道されています。今後20年の間に、中国は世界一の高成長経済になることは間違いなく、アメリカから中国へと世界の中心は動いていくことになります。アメリカ株に投資するように、中国株に投資するのは普通なことなのかもしれません。


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プロフィール

ac360

Author:ac360
20代後半

アカデミ系読み物、投資、英語、文章読本、ビジネス系書籍に興味あり。自分の能力を高められるような読書を継続していきたいと考えています。

投資:
投資額は全資産の20%以内に抑え,インデックス積立中心にやっています。

TOPIX ETF(1306)
eMAXIS先進国株式
eMAXIS新興国株式
STAMグローバル株式
STAMグローバル債券
その他もろもろ

英語:
TOEIC 920 (L465 R455)
CNNは半分も分かりません。960点位取りたいです。
TOEICお勧め書籍まとめ

文章読本:
文書読本お勧め書籍まとめ

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